何も持たずに
ある日の夕暮れ時、
3人程の子供たちが私たちの横を走り抜けていった
何も持たずに全速力で
走り去っていくその後ろ姿を眺めてただひたすら羨ましいと思った
大人になると気付くと荷物をたくさん手に持っている
買い物帰りだったのもあるが
荷物や責任だったり、大人になると増えていく枷のようなものを気付くとたくさん手にしている
手だけじゃない
腕や足、背中に背負ってたり
だから子供たちが何も持たず、駆け抜けていったのが羨ましくて
自由に走り回れる、全速力で何も持たずにただひたすらに息を弾ませ、走り抜けていきたい
鍵も鞄も持たずに
何も持たずに
ただひたすら走って
要らない荷物は全て捨ててしまって
しがらみをすべて振り払って
風だけを纏って
ただ、ひたすら走っていきたい